これって穿ちすぎだろうか?
それともわたしって性格の悪い女?そうなの?
いやいや、二年前さんざんな目にあったわたしとしては、疑心暗鬼になっても仕方ない。
なにせ相手は、常に指定期日ぎりぎりで回答したり、
盗作同人誌の回収先を古紙回収業者に指定したりしただけでなく、
謝罪広告を掲載したあともウェブで盗作同人誌を売り続け、削除するよう言っても運営会社に連絡しなかったりと、
不実の塊だったのだ。
ここは用心せねば。
わたしは「みの」 がヘ○リアで一緒に活動していた同人仲間Aさまに連絡を取ってみることにした。
Aさまは「みの」 の無実を信じて庇っていたのだが、あまりにもひどい行状に、盗作が真実かどうかを内容証明付きで問い合わせたというかたである。
しかしいっさい返事はなかった、と聞いている。
もし「みの」 が彼女に謝っていたら、わたしの疑念は単にわたしが性格の悪い女である証拠に過ぎないことになる。
それもいやだけど、「みの」 がAさまにきちんと謝っていた方が、ストーカーまがいよりまだましかも。
わたしは支部を介してメッセージを送った。
Aさまはすぐに返事をくださった。
そしてその内容は…やはり予想していた通りだった。
「みの」 は二年前の騒動以来、いっさい連絡してこないのだと。
そして、
老婆心ながら直接会わないほうがいい、
今も盗作しているのだから謝罪して更生したとは思えない、
性根の腐った人間はどこまでも腐っている、
という厳しい文面だった。
まあ判るけど…だって、いっときは楽しく一緒に活動していた人だよ、
こんな形で裏切られたらわたしだって心が折れるよ…
わたしにはもう謝らなくていい、彼女に謝ってくれ、と心底そのとき思った。
まあ、「みの」 の目的は不明ながら、相手がどう出てくるか待つしかない。
二年前の気分の悪かった頃とまったく同じだ。またあのいやな経験をしなくてはならないのか。
わたしはすっかり鬱状態に陥った。
あの頃はどれほど不眠になったことか、心臓が突然ばくばくと躍り出したこともあった…
そしてさらに時間が流れ、依然として不当利益の入金はなかった。
やはり「みの」の目的は謝罪ではないのだ、そう確信した頃、
再び弁護士先生から連絡があった。
最初の連絡からもう一ヶ月が過ぎようとしていた…